【精子】将来お子さんをお考えの方へ その1【凍結保存】

はじめに

この記事は白血病やがんとこれから向き合っていく男性とそのご家族に向けて作成しました。

 白血病やがんの治療は年々飛躍的に進歩しています。病気を乗り越え、さらにその先の人生を歩んでいくために希望を持って治療に取り組んでいただきたいと願っています。

 病気や治療の内容によりますが、病気を克服し元の生活に戻れた時に、もしかしたら“子供をつくる”ことができなくなっている可能性があることはご存知でしょうか?

 今は先のことは考えられないかもしれませんが、治療に入る前、あるいは治療中に、ご自身(あるいはご家族からみてお子様・ご主人)の精子を凍結し保存しておく手段がある、ということを頭の片隅に置いておいていただければと思います。

 

がん治療前精子凍結保存ネットワークのイメージ

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患者さんとご家族、そして治療を担当する主治医や担当医の医師は、突然命の危機に直面したため、救命のための治療に向き合っています。将来のことまで考えている余裕はほとんどありません。

当院のような精子を凍結保存し、将来妊娠に向けてのサポートを行う専門の施設の存在も身近にいないかもしれません。

事態は急を要しますし、精子を凍結する方法、また凍結保存してその後どうするのか、生殖医学や不妊治療、妊孕性温存など、まずは私どものような専門施設へご連絡ください。患者さんやご家族、または治療担当スタッフからのご相談をお受けしています。

 

どのようなことをするのか、どのようなメリットがあるのか、またはないのか、ご本人が来れない、まだ年齢が若い、などいろいろな事情がある方も含めて、できるだけ早急に対応させていただいております。

(通常は患者さんご本人による用手的な精液採取になりますが、年齢や病状により、緊急の精巣精子採取術になる可能性もあります。)