【精子】将来お子さんをお考えの方へ その2【凍結保存】

病気や治療により心配されること

白血病やがんの治療によって,下記のようなことがおこる可能性があります

 

勃起障害/射精障害

白血病やがんそのもの、あるいは骨盤内の手術や化学療法/放射線療法によって引き起こされた神経障害による場合や、性欲減退、抑うつなどの心理的なことや抗不安薬からおこることもあります。

 

精巣の造精機能(精子をつくる力)の低下

精巣は抗がん剤放射線に対する感受性が強く、造精機能が低下し、精子の数が減少したり運動率が 低下したり、無精子症になったりすることがあります

 

に働きかけるホルモンの低下

脳からは精巣に精子をつくるために働きかけるホルモンがでています。脳腫瘍やその治療により、精巣に働きかけるホルモンが少なくなり、結果として成熟した精子が得られなくなることがあります。

精路通過障害

骨盤内の腫瘍や手術により、精子の通り道が塞がれることがあり、精子が射出できなくなる可能性があります。

精巣摘出

精巣そのもののがんでは、精子をつくる力が低下している方が多く、精巣をひとつ残して摘出した場合でも、精子が少なくなることがあります。

 

妊孕性温存(にんようせいおんぞん)とは

  • 妊娠させる能力のことを妊孕能(にんようのう)といいます
  • 妊孕能を温存することを「妊孕性温存(にんようせいおんぞん)」と言っています
  • 男性においては勃起や射精ができて正常な精子が射出できることが妊孕能にあたります
  • 精子数が少なくなったり運動率が低下したりすることで、妊孕能が低下します。
  • 白血病やがんの治療によっても、妊孕能が低下することがありますそのようなときに妊孕性温存を考慮します

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